人生にボードゲームを【加藤一二三の3手詰め/加藤一二三】

無言より だべりながらやるのが 好きなんです

みなさんに趣味はありますか?僕の趣味は将棋です。

将棋は素晴らしい。ルールは簡単で、誰でもいつでもどこでも始められる。

すぐに決着するのもいい。10分か20分もあれば勝負がつくので会社の昼休憩と相性がいい。スマホがあれば板も駒も必要ない。もし職場に指せる仲間がいれば指すのもよし、いなければオンラインで全国の人との対戦もできる。脳のリフレッシュにおすすめだ。

将棋には終わりがない。勉強すれば勉強するほど強くなれるし、強くなればなるほどもっと強い人と出会うことができる。人生は長いしこれも将棋のいいところだ。

将棋にはたくさんの戦法が存在するため、指しているうちに自分に合った戦法が必ず見つかる。

駒の動かし方さえ守れば、反則を除いてあとは自由だ。ガンガン攻めるのが好きなタイプや、じっくり指すのが好きなタイプ。いろんな性格が差し手に現れる。

将棋を指すことで新しい自分が発見できることや、改めて自分自身の性格を認識し直すこともよくある。何度も同じうっかりミスをしてしまうということを、指すたびに僕は自覚している。

攻めるべき時には攻め、守るべき時には守る。自分の王様を取られる前に相手の王様を取る。たったこれだけの目的を達成するための手段が無数にあるのも将棋のすごいところだ。

目的地に到達するためにはまず自分を知り、その上で自分に合った方法を選択する。将棋は、人生において大事なことを教えてくれる。

将棋で勝つためには、自分だけでなく相手も知らなければならない。

相手の戦法に合わせて戦わないと、自分のやりたいことが全くできない展開になることがよくある。自分の主張すべきことは主張し、相手の主張にも耳を傾ける。最終的に勝つためにどう駆け引きをするか。将棋の面白さはここにある。

見知らぬ人と指すのもいいが、よく知っている人と指すのが特に楽しい。お互い手の内を知りつつ、真っ向から挑んだり裏をかいたり。指し手から様子の変化に気づくこともできる。君がこんなところでこんな手を指すなんておかしい。何か良い(悪い)ことでもあったのか?

ぜひ家族や友人と将棋を指して、お互いの理解を深め合ってほしい。

僕は現在、一人で将棋の本を読んだり、昼休憩に同僚に相手してもらったり、実家に帰った時は父と指したりしている。将棋をきっかけにコミュニケーションや自己啓発を行うことができているのはとても幸せなことだ。

どんな趣味であれ、本当の目的は趣味そのものではなく、趣味によって得られるコミュニケーションや自己成長だ。趣味があれば、誰かに貢献できたり、自分自身も成長できる。さらにコスパが良ければ言うことなしだ。

もし今あなたに趣味がなく趣味がほしいと思うなら、他者との充実したコミュニケーションを目的にして選んでみてはいかがだろうか。もちろん将棋が1番おすすめだが好みもあるだろう。

そんなものなかなか思いつかないということであれば、方法は一つだ。あなたが人間関係を良くしたいと思っている人と同じ趣味を始めてみること。きっと人生がもっと楽しくなるはずだ。

【第1問】▲3三角成 △同玉 ▲3四金まで 【第2問】▲1三飛成 △同玉 ▲1四金まで 【第3問】▲3一角 △2二歩 ▲1四竜まで 【第4問】▲3五香 △同桂 ▲2二銀不成まで

加藤一二三の3手詰め|加藤一二三

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